ハチプロデザイン

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超★小柄な人のMTB (2)

下図は650b車体xsサイズ(C-T350mm)における身長147cm女子のサドルおよびハンドルセッティングをシミュレートしたものである。
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ロードのサドル高はBBからサドル上面までの距離が股下長×0.86~0.89とされている(諸説ある)が、それはあくまでロードでの理論値であり、実際は理論値より5~8%程度低くしておくのが無理の少ない高さだろうと思う。
また、MTBはロードに比して心持ち低めにしておく方が良いとの考えにより、上図の高さとした。

ヒルクライムに青春を賭けるような場合は理論値に近くなるだろうし、下りを攻撃的に走りたい場合はもっとずっと低くなる。そこらへんは使い方次第だ。

ヘッドチューブ上面よりサドル面が下がる分は、下向きステムとライザーバー裏返しで対応可能範囲のように思われる。

このシミュレーションで導き出された数値は、私のロード、MTBの実測値と照らし合わせた際も、おおよそ合致している。

いかがだろう。思ったより破綻の少ないシルエットに思われるのだが。
後は実車に乗って本人の好みで微調整、という感じだろう。



◆追記
女性用MTBというと、下の画像のようなシルエットがすぐに連想される。
トップチューブが大きくえぐれた形状で足つきが良い。
この形状は女性用に限らず男性用でも使い勝手は良くなると思う。低重心だし、足場の悪いトレイルではトップチューブは低く取り回し良い方が絶対有利だから。

イメージ 2
価格も低めに設定されていて「コレいいじゃん」って思ったんですが。
いかんせん「重い」んですよね。ペダルや小物装備すると14㎏超。
体重60~70㎏もある男性からすれば少々の重さでも40㎏そこそこの女性からすればその差は等比級数的に効いてくるんじゃないかなあと思うんですよね。

安い車体が重いのは仕方ないんで、高価な軽量パーツをおごれば軽くなるんですが、それだと最終的に「フレーム以外は原型をとどめてない別のバイク」になっちゃって元からついてたパーツはごっそり余ったりする。
また、フォークやコンポを単体パーツで買うと、すごく高くつくんですよね。6万円の車体に改造費15万円かけてやって、ようやく15万円の完成車と同等性能になったりして、何だかおかしなことになる。

で、最初からまずまず高性能なバイクは、このフレーム形状を採用してない。
ということは、ここらへんの「形状と求める性能のデザインバランス」が、現状の製造技術の限界というか、妥当な価格帯で女性や子供に寄り添うことのできる妥当性の限界ってことなんでしょうね。