ハチプロデザイン

ステッカー屋 ハチプロデザインのブログです。hachiprodesign@yahoo.co.jp

MTBジプシーと29erのススメ

よく「MTB買おうと思ってんだけど何がいい?」って訊かれるんですが、筆者は初心者なのでそう大した答えはできません。以上、終わり。




それでは話にならないので、筆者程度のヌルいライダーなりに、これからMTBで山遊びをしたい人に参考になるかもしれないし、ならないかもしれないことをいくつか書いてみます。
まぁ、話半分で読んでくれ。



筆者がええ歳になって趣味でMTBに乗り始めたのは、つい3年ほど前だ。
元ヨメが岡山の頭文字がTだったかどうだったかのクソショップに騙されて掴まされた、サッカー選手の名前がついてるフルサスMTBモドキ。店頭に一流メーカーの自転車を陳列しておいて、店主と話をすると奥からゴミバイクを出してきて法外な値段で売りつけるので、Tだったかなんだったかのコンセプトだ。
痛い授業料だった。
とくかく走らない、停まらない、壊れる、ダウンヒラーみたいに重い!勿論ママチャリより重い!
そんなバイクで近所の山に登ってみたりと、無謀な運動をしてたワケさ。
当然、膝を痛めそうになりますわな。

そんな惨状を見るに見かねた友人が、バイクのフルグラフィックカスタムとの交換条件で譲ってくれたのが、TREK Y11。
フルサス。カーボンフレーム。車体重量、10㎏ちょい。いやぁ、いいバイクです。
膝の痛みに悩まされることなく上れます。
リアのFOXサスは路面の凹凸にうまく追従してくれて、荒れててもトラクションが得られます。
これで色んな遊びをしました。ヒャッホーでした。
でもね、乗り慣れてくると、あと、他の色んなバイクに乗ってしまうと、どうしてもY11の粗というか、設計の古さや特殊さに気付いてくるワケですよ。
ターマックを快適に走ったり、坂を上るには、ホントに素晴らしいバイク。でも、車体全体の剛性不足はどうにもならない。グラベルの下りだと、どうしてもよじれる感覚が強い。結果、自分の思ったように走ってくれない。
わりと頑張って下ってても、涼しい顔で普通のハードテールに追いつかれてしまう。
それに、割れやすいカーボンフレーム。コケてガレにでもヒットすれば一発で臨終だろうし、車体にストレスを加え続けるとリンク部分が割れそうだ。
そーいうことどもが気になって、楽しく下れない。これはイカン。

そこで、「惜しげ無く下れるマシンを!」と思い、手に入れたのが、Mongoose Valiant(2004)。
コレはいい車体でした。下るには。(笑)
まず感じることは、「重い!」
重量は13.8㎏と、このてのマシンにしてはまぁまぁ軽い部類なんですが、とにかく前後の足が重い。だから操作感が重い。持ち上げるとそんなでもないんですが。
XC系じゃないのでこんなもん…と言えばその通りなんですが、山を下りたければ上がらなきゃならない。上がったところで体力が終了していては話にならない。
そんなワケでフロントフォークはきばってFOXに替えたら、かなりマシになりました。
でもまだリアが重いし、感触もよろしくない。
というワケで今度はリアをマニトゥのエアサスに。
これで完成形です。上りもXC系と同等とまでは言わないながらも、きちんとこなします。
ここに行き着くまでにかかった手間と費用は、考えたくない。(笑)

上記のValiantをいじってる傍ら、「普通に上って下れる、中庸なXC系マシンが一番じゃないか?」と思い、ごく普通のハードテイルか、あるいは軽量軽快なフルサスマシンを買おうと思いました。
候補は、ジャイアントのアンセムかトランス、ルイガノのフライトSかLGSグラベル……あぁ、迷走しとる迷走しとる。四の五の言わずにValiantを仕上げりゃいいのにね。
ともあれ、ショップに行ったりして情報を集めたワケさ。
ショップのオススメは、ジャイアントのトランスかアンセム。やっぱりね。無敵のコストパフォーマンスですね。
でもね…2,010モデルは、デザインが、どうしても気に入らないんです。
…オーナーの人、ごめん。単に筆者の好みの問題です。2,009と2011のデザインはいいのにね。どうしたもんか…
じゃあ普通のハードテイルにすりゃいいじゃん、と思うのですが、ここまで来てそれもナー…
で、間を取って、ネタ半分で、29erです。
なんでそこに飛ぶかなあ?自分。
いや、興味はあったんです。でっかいホイールに。
もう、博打です。デザインが気に入ったのが、ゲイリーフィッシャーのバイク。
エクスキャリバーとコビアで悩んだ末に…コビアに。7万円の価格差は、痛い。
今から思えば、絶対にエクスキャリバーかパラゴンにすべきだったと、大後悔しきりです(笑)
それはともかく、29er。
いや、もぅ、楽しいのなんの(笑)
今まで26インチだと跳ね返されるような感じで失速してたギャップを、するりんと乗り越えて走り続ける快感。
でっかいホイールの存在感。スリックに履き替えた時のターマックの速さ。
グラベルの下りだと、本気漕ぎの26インチハードテールの後ろを、ほとんど漕がずにピッタリ追尾できたりします。これはいい!
これ一台で十分じゃね?…と思ったものの、やはり色々とネガはあるワケで。
・重い。14㎏を超える重量。全体的に大柄な車体で、エントリーグレード。これはしょうがない。
・失速した時にリカバリに必要なパワーがでかい。要するに漕ぎ出しが重い。
・タイトターンはちょっぴり苦手。G2ジオメトリになって、そう戸惑うほどでもなくなってるが。
・パーツが少ない。高価い。(29erは浸透してるのでそのうち改善されるでしょう)
・チューブドで低圧で走るとやたらパンクする。(当たり前)
これらの欠点は、要するに最初から高いグレードのマシンを買ってしまえば、ほとんど解決されることなんですよね。
残念(?)なことに2,011からはゲイリーフィッシャーはTREKの一ブランドになってしまいましたが、これから購入されるなら、間違いなくパラゴンがオススメです。高価いけどね。
もっとコストかけていいなら、フルサスモデルもありますね。ただでさえ走破性の高い29erがフルサスになったら、手が付けられない感がいっぱいです。ジャイアントのアンセム29erとか、すごく気になります。

結論としてものすごくおおざっぱな言い方をするなら、同じ値段なら、29erの方が26インチよりお得。
コレは間違いない。


つづく。